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2019年4月26日 記
 
このページには私が以前(2013年頃まで)研究していたテーマと論文等リストを載せています。現在は(2019年4月時点)、行く先々で見かけた草や木をはじめとするものものとそこで体験した出来事を書き留め、そうしたものもの(地物・風物)と人との関わりについて考えたことをおりおり手元のノートやネット上に書き綴るということを続けています。最近の私の取り組みに関しては、このサイトのトップページから、該当する内容のコーナーをご参照ください。
 
継続的に関心を向けているテーマは、道行く先々でのいろいろなものものとのacquaintance(面識・見知り)です。最近は特に、acquaintanceの「相手方」を受け止める様態について関心を深く持って考えています。人は出向く先々で人以外にいろいろなものものと出会いますが、そのものものを「物」として受け止める以外に、「人」や「人」に近いものとして受け止めたり、何らかの性格を持ったものとして受け止めたりすることがあるだろうと思います。場合によってはその相手を崇高な何者かとして、また心親しい何か・誰かとして自分との関わりの上で受け止めたりもしていることと思います。そうしたさまざまな受け止め方のそれぞれと、その受け止め方からもたらされる体験・出来事の意味合いを、自分自身の体験とこれまで読んできたものと他の方々からの見聞を引き合わせながら、できるだけ豊かなままに「わかりたい」、また必要に応じて適切な方法で「書き表したい」と思っています。
 
以前の研究活動
★ 以下の記載事項は、大学院在籍時の個人プロフィールページをもとにして2013年6月までの研究テーマや論文等の業績をまとめたものです。
氏名
光安 輝高
 
研究領域
人間環境学(近隣・地域・生活環境)  人間−植物関係学 
研究内容(2013年5月時点)
  •  現在、まちの植物を発端とした対人的事象生起可能性に関する理論的研究に取り組んでいます。
  •  2010年9月まで在籍していた博士後期課程(九州大学大学院人間環境学府 都市共生デザイン専攻)では、近隣環境(まちなか・街角・「近所」、特に道ばたと空き地)にある地物風物(特に道端の植物)と人との関わり・交流について、また地物風物を交えての人と人との関わり・交流について、自分自身そうした関わりに与りながら、近隣環境におけるそうした関わりの生起可能性を議論してきました。
     特に集中的に考察・論述してきたのは、道端の植物を見ることから様々な対人的事象(通りかかった人との立ち話など)が生起し、さらにその事象から新たな対人的事象や対人的交流が次々と継起していく可能性があるということについてです。
     これらの考察は、自分自身が沿道に生育している植物を道すがら見て歩き、その際に体験した出来事について考えることから始めています。そして、まち植物と人間との関係に関する既往の各種文献、植物と人(と人)とのあいだの出来事を描いた文芸作品、そしてジャック・デリダの散種の議論や九鬼周造の偶然性の議論など主に哲学の分野で論じられている諸理論・議論を参照しながら、それらのあいだの往還によって考察を進めています。
     

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研究論文・学会等発表・研究関連の著作物
 
[著書(共著)]光安輝高(著)コミュニケーション 狩野素朗(編)対人行動と集団 ナカニシヤ出版 1995年 pp. 87-101
 

[翻訳]サンジョイ・マザムダー(著)光安輝高(訳) 環境心理学における「質的」研究 南 博文(編著)環境心理学の新しいかたち 誠信書房 2006年3月25日 pp. 66-102
 

[論文(学会誌)]光安輝高 道端の植物を発端とした対人的事象の生起可能性に関する散種論的考察 人間・植物関係学会雑誌 第8巻 第1号 2008年9月30日 pp.7-13
人間・植物関係学会 学会誌アーカイブスページ(ここから論文のダウンロード可)
 

[論文(紀要)]光安輝高 野外における植物を発端とした対人的交流の生起可能性と生起様態 ―随筆文芸作品に見られる交流の描写に基づいての考察― 都市・建築学研究(九州大学大学院人間環境学研究院紀要) 第14号 2008年7月15日 pp. 67-78
 
[論文(紀要)]光安輝高 夕日観賞会の参加体験から考える「夢想する心理学」−J. DerridaとG. Bachelardにおける「夢みること」に依拠しながら− 都市・建築学研究(九州大学大学院人間環境学研究院紀要) 第12号 2007年7月15日 pp. 69-76
 
[論文(紀要)]光安輝高 街角の植物と人との関わりについての文献概観 人間―環境系研究および実践の視座と街角の植物体験との関係の検討 都市・建築学研究(九州大学大学院人間環境学研究院紀要) 第11号 2007年1月15日 pp. 45-55
 

[学会発表]光安輝高 道端の植物を見ることから始まる対人的事象の生起可能性と当の植物との関係性 −立地するものとしての植物− 人間・植物関係学会2013年大会 発表番号6(研究発表要旨[人間・植物関係学会雑誌 第13巻 別冊 2013年6月3日]pp.16-17) 筑紫女学園高等学校(福岡県福岡市) 2013年6月16日 (優秀発表賞受賞)
 
[学会発表]光安輝高 道端の植物を発端とした対人的事態の散種的展開における「係留」と「埋土種子」の問題 −遅発的・遠隔的な事態展開についての散種論的理解をめざして− 人間・植物関係学会創立10周年記念大会 発表番号10(研究発表要旨[人間・植物関係学会雑誌 第10巻 別冊 2010年5月16日]pp.24-25) 春日大社(奈良県奈良市) 2010年5月23日
 
[学会発表]光安輝高 道端の植物を発端とした対人的事態の展開におけるacquaintanceについての理論的考察 日本社会心理学会第50回大会・日本グループ・ダイナミックス学会第56回大会合同大会 発表番号P04-31 大阪大学 2009年10月11日
大会発表論文情報のページ(ここから論文のダウンロード可)
 
[学会発表]光安輝高 道端の植物からの散種的対人事象生起における「回帰」と「通過」−街角の桜の下での理論的考察− 人間・植物関係学会2009年大会 発表番号16(研究発表要旨pp.36-37) 京都府立大学 2009年9月6日
 
[学会発表]光安輝高 道端の植物からの散種的対人事象生起における「到来」と「肯定」 −J. Derridaの散種論および出来事論からの考察−  人間・植物関係学会2008年大会 発表番号4(研究発表要旨pp. 7-8) 滋賀大学教育学部 2008年6月7日
人間・植物関係学会2008年大会プログラムのページ
 
[学会発表]光安輝高 街角の植物とのacquaintanceshipの可能性の検討 −道端の植物撮影体験の自己省察と分析哲学および現象学におけるacquaintanceの議論を通して− 人間・植物関係学会2007年大会 発表番号19(研究発表要旨pp. 42-43) 東京農業大学厚木キャンパス 2007年6月3日
 
[学会発表]光安輝高 まちの空き地のコンヴィヴィアリティ ―都市部空き地における人―植物―人の交流生起可能性と生起機序― 人間・植物関係学会2006年大会 発表番号19(研究発表要旨pp.40-41) 岡山大学文学部 2006年6月4日
 
[学会発表]光安輝高 道端の植物を見て歩くことから継起する対人的事象 −J.Derrida《散種》に依拠しての人間環境学的考察− 人間・植物関係学会2005年大会 発表番号20(研究発表要旨pp.42-43) 山形大学農学部 2005年6月5日
 
[学会発表]南 博文・園田美保・光安輝高・苅田知則 地域居住高齢者の外出行動の構造 MERA(人間・環境学会)第4回大会 国立医療・病院管理研究所 発表番号15 6月13日・1997年
 
[学会発表]光安輝高 助力行為の倫理判断における受け手および自己の価値志向の寄与 日本グループ・ダイナミックス学会第43回大会 パネル発表B 社会的態度 1 (発表論文集 pp.186-187) 学習院大学文学部 11月25日・1995年
 
[学会発表]光安輝高 助力行為の倫理性判断における受け手の価値志向の寄与 日本心理学会第59回大会 社会・文化 3-34 (発表論文集 p.126) 琉球大学(於:沖縄コンベンションセンター) 10月12日・1995年
 
[学会発表]光安輝高 通信メディアを介した対人関係における親密性 日本グループ・ダイナミックス学会第40回大会 パネル(2)−10 (発表論文集 pp.193-194) 名古屋大学 10月5日・1992年
 
研究関連以外の著作物
 
[校訂・解説]グリーグ 抒情小曲集 株式会社プリズム 2009年
 

[随筆]殻の蝉 市民文芸(福岡市 平成14年度) 2002年 
 

[書き物]大晦日の夕日と初日の出 --たくさんの人と太陽を眺めて-- 2000年(未公刊) 
 
[書き物]トランシーバという名の世界 1998年(未公刊)
 

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光安輝高(みつやす てるたか)
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